今年の付加価値税法の施行による重要な変更点
今年、付加価値税法が施行されたことにより、労働派遣企業の付加価値税の計算方法に大きな変更がありました。これまで一般納税者が選択できた「簡易計算方式」(給与や社会保険料を差し引いた後に5%の税率で課税するが、仕入税額を控除できなかった)が廃止され、条件を満たす企業には「差額計算方式」の優遇措置が導入されました。差額計算方式では、給与や社会保険料を差し引いた後に6%の税率で課税されますが、仕入税額を控除できるため、税負担が軽減されます。ただし、この優遇措置を受けるためには以下の3つの要件を満たす必要があります:
1. 「労働派遣営業許可証」を保有していること。
2. 請求書に売上高と差し引き額が明記されていること。
3. 差し引きのための証明書類が合法かつ有効であること。
要件を満たさない企業は、全額を6%の税率で課税しなければならず、違反した場合は税金の追徴、遅延金、さらには罰金が科される可能性があります。
旧来の計算方法と新しい計算方法の比較:節税になるか、それとも費用が増えるか?
旧来の簡易計算方法:
例えば、労働派遣会社が雇用主から100万円を受け取り、従業員に給与や社会保険料として80万円を支払った場合、税金は(100万円 - 80万円)× 5% = 1万円となります。しかし、コンピューターやオフィス用品などの購入費用に含まれる付加価値税(例えば1.3万円)は控除できず、実際のコストは1万円 + 1.3万円 = 2.3万円となります。
新しい差額計算方式(条件を満たす場合):
同じく100万円の収入で80万円の給与や社会保険料がある場合、税金は(100万円 - 80万円)× 6% = 1.2万円となります。しかし、仕入税額として1.3万円があればそれを控除できるため、実際に支払う税金は0円になるか、次回に繰り越すこともできます(1.2万円 - 1.3万円 = -0.1万円)。これにより、以前よりも大幅に節税できます。
条件を満たさない場合:
全額を6%の税率で課税するため、税金は100万円 × 6% = 6万円となります。仕入税額が少ない場合(例えば0.5万円しかない場合)、実際に支払う税金は5.5万円となり、以前よりも5倍以上高くなります。
優遇措置を受けるための3つの要件
1. 「労働派遣営業許可証」の保有
以前は、許可証を持たない企業(例えば人材派遣会社やコンサルティング会社)も労働委託契約を根拠に差額計算方式を利用できましたが、今では許可証が必要です。許可証がない場合は、労働派遣業務を行っても全額を課税しなければなりません。
2. 請求書に売上高と差し引き額が明記されていること
請求書を2枚に分けて発行することはできず、1枚の請求書に総収入と差し引き額を明記する必要があります。電子請求書プラットフォームの「差額請求書」機能を利用して発行することができますが、この要件を満たさない場合は優遇措置を受けることができません。
3. 差し引きのための証明書類が真実かつ有効であること
従業員の給与、社会保険料、住宅積立金のみを差し引くことができ、会社の管理費用、家賃、採用費用などは差し引けません。また、給与明細書、社会保険料の支払い証明書、住宅積立金の納付証明などの実際の記録が必要です。偽造(例えば給与明細書の作成)は、付加価値税と法人所得税の両方のリスクを引き起こします。
本社と支社の場合:記録の提出が重要
- 本社が許可証を持ち、支社が現地の人事社会保障局に登録している場合:支社は差額計算方式を利用できます。
- 本社が許可証を持っているが支社が登録していない場合:本社のみが優遇措置を受けられ、支社は全額を課税しなければなりません。
例えば、本社が北京で許可証を持っていても、上海の支社が登録していない場合、上海の支社は全額を6%の税率で課税しなければなりません。
違反の場合の重大な結果
条件を満たさないにもかかわらず差額計算方式を利用している場合、税務機関から以下のような要求を受ける可能性があります:
- 累計で支払い不足分の税金の追徴
- 遅延金の支払い(未払い税金の日割りで0.05%)
- 罰金(支払い不足分の最大5倍)
企業の自己チェックポイント
- 「労働派遣営業許可証」を持っているか?持っていない場合はすぐに取得してください。
- 請求書に売上高と差し引き額が明記されているか?間違っている場合はすぐに再発行してください。
- 差し引きのための証明書類が揃っているか?不足している場合はすぐに補完してください。
税務機関に発見される前に、早めに自己チェックを行い、安心してください!