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ロシュ社、23億ドルを投じて「高品質なダイエット」市場に新たに参入

原文:罗氏23亿美元押注“高质量减肥”新战场

核要内容のまとめ

8月24日、ロシュ社は子会社のジェノテックを通じて韓国のハンメイファーマシューティカル社と最大23億ドルの契約を結び、ハンメイ社が開発したHM17321という減量薬の全世界における権利を取得しました(韓国を除く)。この薬の最大の特徴は、脂肪を減らしながらも筋肉を維持または増加させることができる点であり、現在主流のGLP-1系減量薬(ノボルティスのWegovyやエリリーのZepboundなど)が抱える「筋肉量の減少」という問題を解決するものです。ロシュ社の目標は世界の肥満治療市場でトップ3に入ることであり、この協力によりそのパイプラインに「GLP-1系以外のメカニズム」を持つ薬剤が加わりました。しかし、新薬はまだ初期の臨床試験段階にあり、今後は研究開発や競争など多くの課題に直面します。

解説

1. 新薬HM17321:既存の減量薬の「筋肉量減少」という問題に対する解決策

現在流行しているGLP-1系減量薬は体重を大幅に減らすことができますが、問題は減少した体重の多くが筋肉であるという点です。筋肉が減ると代謝が遅くなり、リバウンドしやすく、体力にも影響を与えます。ハンメイのHM17321はこの問題に対処するために開発されました:

  • 独自のメカニズム:これは「ウリコステロイド-2アナログ」であり、体内のCRF2受容体を活性化することで作用します。GLP-1系とは全く異なるメカニズムです。
  • 効果の初期検証:動物実験では、単独で使用してもGLP-1系と併用しても脂肪を減らしつつ筋肉を維持できることが確認されています。
  • 現在の段階:I相臨床試験(安全性と用量の検証)が進行中で、ハンメイ社がI相を担当し、その後ロシュ社がII相以降の研究開発を行います。

簡単に言えば、この薬は「より健康的に体重を減らす」ことを目的としており、単に体重を減らすだけでなく、脂肪を減らしながら筋肉を保持する効果があります。

2. ロシュ社の肥満治療市場における野望:トップ3入りを目指す

ロシュ社は以前、肥満治療分野ではあまり存在感がありませんでしたが、現在はエリリーやノボルティスと市場を争うことを明確にしています(これら2社はGLP-1系減量薬の分野でリーダーです)。トップ3入りを目指して、ロシュ社は最近積極的な動きを見せています:

  • 2023年12月:27億ドルを投じてCarmot社を買収し、GLP-1/GIP二重標的薬(CT-388など)を取得し、2030年の市場投入を計画しています。
  • 2025年3月:Zealand社と協力して、長期作用型のインスリンアナログを開発しています(体重減少効果があり、安全性も確認されています)。
  • 内部では筋肉増強抗体(emugrobart)も開発中で、エリリーのMounjaroとの併用試験を行っています。
  • HM17321の取得により、ロシュ社の減量薬パイプラインに「GLP-1系以外のメカニズム」が加わり、GLP-1系薬と筋肉を維持する新しいタイプの薬剤が揃いました。

ロシュ社の戦略は、異なるメカニズムの薬剤を組み合わせることで、より多くの患者のニーズに応え、市場を占めているエリリーやノボルティスと競争することです。

3. 減量薬市場の変化:「体重の数字」から「体の構成」へ

以前の減量治療では「どれだけ体重が減ったか」が重視されていましたが、現在では「何が減少したか」に注目が集まっています。筋肉は代謝の「エンジン」であり、筋肉を減らす方法は健康に悪影響を及ぼし、リバウンドしやすいです。

  • なぜこの方向性が重要か? 例えば、同じくらい体重が減った場合、一方が脂肪5キロ+筋肉5キロ、もう一方が脂肪8キロ+筋肉2キロであれば、後者の方がより健康的でリバウンドしにくいです。
  • 他の企業の動き:韓国のハンメイ社のほかに、デンマークのGubra社もUCN2系薬剤(GUB-UCN2)の開発を進めており、I/IIa相の臨床試験を開始しています。

「脂肪を減らしながら筋肉を維持する」ことが次世代の減量薬の核心となりつつあります。将来の減量薬は、単に体重を減らすだけでなく、質の高い減量が求められるでしょう。

4. ロシュ社の課題:トップ3入りは容易ではない

ロシュ社の取り組みは積極的ですが、「資金を投じてパイプラインを獲得する」ことから「実際に薬を販売して利益を上げる」までには多くの障害があります:

  • 研究開発リスク:HM17321はまだI相臨床試験段階であり、動物実験での効果が人間で再現されるかどうかは不明です。II相(有効性の検証)やIII相(大規模な検証)を経て、少なくとも5〜10年は市場投入まで時間がかかります。
  • 競争圧力:エリリーやノボルティスは市場の大部分を占めており、年間売上高は数十億ドル規模です。ロシュ社の新薬は「脂肪を減らしながら筋肉を維持する」効果が既存の薬よりも優れていることを証明しなければなりません。
  • 統合の難しさ:Carmot社の買収時には一部のプロジェクトが中止されており、複数の異なるメカニズムの薬剤を効率的に推進することが課題です。

しかし、ロシュ社には強みもあります。診断事業により患者のタイプを正確に分類できるほか、心血管代謝関連のパイプラインも減量薬と組み合わせることができるため、差別化された競争力になり得ます。

5. 今後の展望:「脂肪を減らしながら筋肉を維持する」が主流になるか?

この問いに対する答えは2つの要素に依存します:

  • HM17321などの新薬の臨床データ:人間での試験で「脂肪を減らしながら筋肉を維持する」効果が確認され、安全性が確保されれば、肥満治療の考え方が変わる可能性があります。医師は減量薬を処方する際に体重だけでなく筋肉の変化も考慮するようになるでしょう。
  • ロシュ社の実行能力:多くのパイプラインを効率的に統合し、迅速に市場投入できるかどうかです。エリリーやノボルティスも同様の技術を追求しているため、ロシュ社にとっては大きな課題です。

要するに、ロシュ社のこの協力は「次世代の減量治療法」に賭けたものですが、最終的な成功は数年後の臨床結果と市場の反応を待たなければなりません。

一言でのまとめ

ロシュ社は「脂肪を減らしながら筋肉を維持する」効果のある減量薬を獲得し、肥満治療市場でのシェアを狙っていますが、まだ長い道のりがあります。新薬の効果を証明し、市場のリーダーと競争する必要があります。しかし、これは将来の減量治療が単に体重を減らすだけでなく、より健康的な方法になることを意味しています。