核心内容の要約
この記事は春秋航空を例に挙げ、国内の航空会社が「格安航空券」を提供する背後にある二重の論理を明らかにしています。表面上は「ケチ」(単一機種の使用、密に配置された座席、有料サービスなど)によってコストを抑えているように見えますが、実際の利益の大部分は政府の補助金から来ています。2025年における春秋航空の利益の41%は補助金によるものであり、この依存関係は短期間のものではありません。IPOの際にすでに中国証券監督管理委員会から「補助金への依存リスク」が指摘されていました。記事では欧米の航空会社の補助金制度と比較し、国内の補助金制度には透明性が欠けている点を指摘しています。地方政府は路線がもたらすGDPや観光などの外部効果のために補助金を出す意欲がありますが、成熟した路線に対しても補助を続けるべきか、どれだけ補助するか、いつまで補助するかといった重要な情報は非公開の契約書の中に隠されています。最後に、利益を上げて配当を行う成熟した企業が継続的に公共の補助金を受け取ることが適切かどうかという疑問を投げかけています。
一、春秋航空の「ケチ」は表面的なものであり、実際の利益の支えは補助金
春秋航空の「節約策」は周知の事実です。A320という単一機種を使用してメンテナンスやトレーニングコストを削減し、他社よりも座席を密に配置し、食事や飲み物の選択にも料金を取っています(トイレ利用は無料です)。しかし財務報告書を見ると、コスト削減だけでは利益の大部分が補助金から来ていることがわかります。2025年の春秋航空の総利益30.3億元のうち、政府からの補助金は12.42億元で、その割合は41%に上ります。つまり、10元の利益のうち4元が政府からのものです。
さらに興味深いのは、この依存関係が長期にわたっていることです。2011年には補助金が利益の74.5%を占め、2012年には59.9%でしたが、2025年でもその割合は減少しているものの絶対額は増加しています。IPOの際に春秋航空自身も「補助金なしでは業績に影響が出る」と認めています。つまり、9元の航空券の価格の背後には「ケチ」だけでなく、「補助金」が実際の支えとなっているのです。
二、地方政府はなぜ航空会社に補助金を出すのか?
地方政府は慈善家ではありません。補助金の対象は航空会社そのものではなく、路線がもたらす「連鎖的な利益」です。新しい路線が開設されると、空港の処理能力が向上し(空港収入が増加)、ホテルが満室になり(観光収入が上昇)、外部からの投資が促進され、最終的にGDPや政績が良くなります。これらの利益が補助金よりも大きければ、地方政府は補助を出す意欲があります。例えば、新しい路線が初年度に1000万円の損失を出したとしても、地元の観光収入が5000万円増加するならば、その投資は割り合いが良いとされます。
しかし問題は「補助金の範囲」です。新しい路線が開設された当初は利用者が少ないため、数年間の補助は理解できますが、路線が成熟した後(例えば春秋航空の2025年の搭乗率91%、飛行時間約10時間)もなお補助を続けるのは、成長した木に温室をかけ続けるようなものです。本当に必要なのでしょうか?
三、春秋航空の三つの矛盾する立場:利益を上げて配当を行い、補助金を受け取ることは可能か?
2024年の春秋航空の親会社の純利益は22.73億元で、そのうち7.98億元が配当に充てられました(38%)。2025年も配当を続ける予定です。これには三つの矛盾する立場があります:
1. 成熟して利益を上げている企業:搭乗率や飛行機の利用率が業界トップクラスであり、市場からそのモデルが認められている。
2. 配当を積極的に行う上場企業:利益を株主に分配する。
3. 補助金を受け取る企業:公共財政の資金を受け取る。
個々の要素を見れば問題ありませんが、これらを組み合わせると奇妙です。納税者のお金で企業を支援し、その企業が株主に利益を分配する——この資金の流れは適切なのでしょうか?重要なのは、これらの補助金が必要な路線なのかどうかです。補助金がなくなった場合、それらの路線は継続して運営できるのでしょうか?これらの情報は非公開の契約書に隠されており、外部の人々にはわかりません。
四、欧米では補助金をどのように管理しているのか?
記事では二つの例を挙げています:
- 欧州連合(EU):明確な「地方空港への国家援助ガイドライン」があり、補助金は公共の利益(例えば遠隔地域の開発)に役立たなければならず、期限が設けられており、徐々に減額され最終的には廃止されます。規則違反があればEUは補助金の返還を求めます。例えばライアンエアーは不正な補助金を受け取ったためにフランスに飛行機を差し押さえられ、返金後にようやく解放されました。モンペリエがライアンエアーに支給した850万ユーロの補助金も全額返還されました。
- アメリカのサウスウェスト航空:パンデミック前は47年連続で利益を上げており、単一機種の使用や高い運航効率によるものでしたが、通常の補助金はほとんど受け取っていませんでした。パンデミック中には救済金を受け取りましたが、従業員の雇用維持や経営陣の給与制限、配当の一時停止などの条件がありました。公共のお金を使う以上、責任を果たさなければなりません。
しかし国内ではどうでしょうか?補助金に関する契約は企業秘密であり、どの路線にどのような基準で補助が行われ、いつまで続くのかは誰も知りません。規則がなく、第三者の監視もないため、「必要な路線にだけ補助が行われるべきですが、そうでない路線にも補助が行われてしまう」状況が生じています。
五、補助金は悪いことではないが、怠け者を育ててはならない
記事の最後には、補助金自体に問題はないと述べています。新しい路線はまるで苗のようなもので、初期に温室で育てるのは理解できます。しかし、苗が成長して大木になったら、温室から出て市場に立ち向かう必要があります。常に温室にいるだけでは、風雨に耐えられる大木にはなりません。
春秋航空のような成熟した企業については、補助金がどのように使われているのか、どの路線に補助が必要なのか、補助金の削減計画があるのかを公開する必要があります。これらの情報は株主だけでなく、地方財政も納税者に説明する責任があります。結局のところ、補助金は公共資金であり、ただの「ボーナス」ではありません。
まとめ
この分析は平易な言葉で航空会社の補助金制度の本質を解き明かしており、「なぜ補助が必要なのか」と「いつまで補助を続けるべきか」という核心的な問題にも触れています。非専門家でもその背後にある論理を理解できるようになっています。