核要内容のまとめ
コンゴ東部でのエボラ疫情は深刻であり(確診者452人、疑わしい患者は1000人を超え、その数はさらに増加する可能性がある)、アメリカはエボラの歴史がないケニア(疫病地域から1000キロ以上離れている)にアメリカ人専用の隔離施設を建設する計画を立てています。ウイルスに曝露した経験のあるアメリカ人はそこで隔離され、本土に戻ることが許可されません(重症者は当初ヨーロッパに移送される予定でしたが、現在その方針が緩和されている可能性があります)。これはアメリカが以前に取っていた「国内の最高レベルの医療施設で患者を治療する」という政策とは完全に逆であり、公衆衛生専門家からの批判やケニア国民の抗議を招いています(6月1日には衝突が発生し2人が死亡しました)。さらに、医療の質の低下、資金の無駄遣い、救援活動への意欲の削減など、多くの問題が存在します。
詳細な解説
1. 政策の大きな転換:「国民を帰国させる」から「国外に追いやる」へ
以前アメリカはエボラ疫情に遭遇すると、国内の最高レベルの感染症治療施設で市民を治療していました。例えば2014-15年の西アフリカ疫情では、オバマ政権は多くの援助要員を帰国させ、専用の隔離施設を使用しましたが、医師1人が死亡したものの二次感染はありませんでした。しかしトランプ政権はウイルスに曝露したアメリカ人をケニアの臨時施設に送るという方針です。「エボラをアメリカに入れない(アメリカ人も含めて)」という理由でです。以前はドイツで治療することさえ疑問視されましたが、今回のケニアの臨時施設はまだ完成しておらず、医療水準も国内の施設に遠く及びません。この政策の変更は理解しがたいです。
2. 無駄な費用と市民への負担
アメリカ国内にはエモリー大学やネブラスカ大学のような最高レベルの隔離施設があり、設備や人員も世界トップクラスであり、二次感染がないことが証明されています。それを使わずにケニアに1350万ドルをかけて臨時施設を建設するのは無駄です。国内の施設の建設費用は2000万ドル、年間の維持費は2100万ドルですが、ケニアの臨時施設の医療水準ははるかに劣っています。例えば隔離者が心臓発作を起こした場合、ケニアの現地病院で治療する必要がありますが、彼らは受け入れてくれるでしょうか?受け入れたとしても本当に治せるでしょうか?これは市民により劣ったサービスを提供することに他なりません。
3. 疫病地域への支援者の不足
この隔離施設を運営するにはアメリカ人が必要ですが、コンゴの疫病地域で援助活動を行う人々もウイルスに曝露された場合はケニアで隔離されることになります。誰がそんな仕事をしたいと思うでしょうか?求人情報さえ「アフリカの隔離施設で働きませんか。ウイルスに曝露されたらそのまま滞在します」と書くしかありません。これでは誰も応募しないでしょう。今後アメリカが疫病地域へ支援者を派遣することはどうなるのでしょうか?
4. ケニア国民の怒り
ケニアにはエボラ疫情の歴史がありません。アメリカが彼らの地に隔離施設を建設することに対し、地元住民はウイルスの漏洩リスクを懸念しています。6月1日には抗議行動があり、警察との衝突で2人が死亡しました。このような反対の中で、隔離施設が安全に建設され、正常に運営されるでしょうか?地元の安全さえ保てない状況です。
5. 政府の責任はどこにあるのか?市民を見捨てる道徳的問題
困難に直面した国民を救うことは政府の基本的な責任です。映画「ライフ・オブ・パイロット ライアン・マクガワー」では兵士を帰国させる話がありますが、今回は逆に彼らを隔離しようとしています。トランプ政権のこの行動は道徳的にも問題があり、市民の信頼を失っています。自国でさえ守ってくれない政府を誰が信じるでしょうか?
このニュースは、アメリカ政府のエボラ対策が資源を無駄にし、市民の権利を侵害し、国際的な対立を引き起こすという「愚かな判断」であることを示しています。