核心内容の要約
国内のウェハー製造業界をリードする中芯国際と華虹宏力(旧華虹公司)は2026年第2四半期に驚異的な業績を上げました。売上高と利益が大幅に増加し、設備の稼働率もほぼフル稼働状態に達しており、第3四半期の業績に対しても楽観的な見通しが示されています。その背景には、AI市場の需要が継続的に拡大していること(ストレージチップからロジックチップやアナログチップへの需要の波及)と、成熟した製造プロセスの供給不足(特に8インチウェハーの生産能力の逼迫と委託製造料金の上昇)があります。業界全体の景気は徐々に好転しており、市場も株価の上昇でこれを反映しています。
1. 売上高と利益の急増
両社の第2四半期の業績は予想を上回りました:
- 中芯国際:単四半期の売上高が初めて30億ドルを超え(前年比36.1%増、前四半期比20%増)、純利益は前年同期の2.6倍に達しました(親会社の純利益は4億7900万ドルで、前年比261.7%増)。毛利率も25.3%(前年比4.9ポイント増)となりました。
- 華虹宏力:売上高が過去最高を記録し(7億1750万ドルで、前年比26.8%増)、純利益は約4倍に急増しました(親会社の純利益は3860万ドルで、前年比385.9%増)。毛利率も16.5%(前年比5.6ポイント増)となりました。
ビジネス構造では、消費電子分野が両社にとって最大の市場であり(中芯国際が44.2%、華虹宏力が6%)、工業・自動車分野の需要も増加しています。特に華虹宏力のメモリ製品(組み込みメモリやフラッシュメモリ)の売上高が顕著で、それぞれ41.8%と149%増加しました。
2. 成長の原動力:AI市場の需要拡大と製造プロセスの供給不足
業績の急増には2つの要因があります:
- AI市場の需要拡大:AIは高級チップだけでなく、多くの成熟した製造プロセスを必要としています。例えば、AIサーバーにはストレージチップが、スマートデバイスにはMCU(マイクロコントロールユニット)やスマートカードチップなどが必要です。華虹宏力の社長である白鵬氏もAI市場の需要がストレージ分野からロジック・アナログチップへと拡大していると述べています。また、中芯国際も下半期にかけてこの傾向が続くと見込んでいます。
- 製造プロセスの供給不足:世界的に成熟した製造プロセスの生産能力(特に8インチウェハー)が供給不足状態にあります。集邦コンサルティングのデータによると、2026年の世界トップ10の委託製造業者の8インチウェハーの稼働率は回復しており、下半期にはさらに上昇する見込みです。委託製造料金も第1四半期から全面的に値上がりし、平均で5~15%増加しています。両社は国内の成熟した製造プロセス分野のリーダーとして、この価格上昇と豊富な注文に直接恩恵を受けています。
3. 生産能力のフル稼働
両社の設備稼働率は非常に高く、中芯国際は93.7%、華虹宏力は102%に達しており、生産ラインはフル稼働状態です。需要の増加に対応するため、両社とも拡大投資を進めています。中芯国際は第2四半期に18億3600万ドルの資本支出を行い(前四半期比17.5%増)、月間生産能力も第1四半期の107.8万枚から109.65万枚に増加しました。
4. 今後の見通し:第3四半期への楽観的な予測
両社とも第3四半期の業績に対して楽観的な見通しを示しています:
- 中芯国際は売上高が前四半期比で2%~4%増、毛利率が26%~28%(第2四半期よりも高い)と予測しています。
- 華虹宏力は売上高が7億7000万~7億8000万ドル(前四半期比で7%~8%増)、毛利率が16%~18%と予測しています。業界の専門機関も好調な見通しを示しており、SEMI中国のデータによると第2四半期のシリコンウェハーの出荷量は前年比で7.4%増加しました。SUMCOの矢田銀次氏もAI市場の需要がパワーデバイスやオプトエレクトロニクス分野に拡大しており、工業・自動車分野の需要も回復していると指摘しています。シリコンウェハーの需要は引き続き増加する見込みです。
5. 市場の反応:株価の上昇
業績発表後、両社の株価は上昇しました:
- 中芯国際(688981.SH)は終値で129.44元/株、1.16%増。
- 華虹宏力(688347.SH)は終値で276.99元/株、1.39%増。
これは投資家が両社の業績と将来性を評価していることを示しており、AI市場と成熟した製造プロセスの恩恵により、リーディングカンパニーの成長の確実性が高いと考えられています。
まとめ:国内のウェハー製造業界のリーダーである中芯国際と華虹宏力は、AI市場と成熟した製造プロセスの恩恵を受けて好調な業績を上げており、業界全体の景気も回復しつつあります。これにより、業界の春が本当に訪れるかもしれません。
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